病棟勤務の看護師になるということは患者さんの死を看取る過酷な職場ということ
呼吸器内科1年、クリニック2年
正看護師、現在20代後半、独身です。
新人のとき働いていた病院
地域密着型の約300床の中規模の総合病院でした。全部で7病棟あり、その中の1つの呼吸器内科病棟で働いていました。
新人教育のすすめかた
入職して約1か月は、新人全員対象のオリエンテーションがありました。採血や注射の仕方、輸液ポンプの使用方法などの技術的なことや、PCを用いての看護記録や看護必要度の書き方などの実践的なことを学びました。
その後は各病棟に配属され、最初の3日間は先輩看護師の後を付いて1日の動きを見るシャドーイングを行いました。
それが終わると、先輩に付いてもらって患者さんへ実際に看護を提供し、看護技術ファイルのマニュアルに沿って1つ1つ技術チェックしていきました。
プリセプターはいましたが、相談役という感じでした。
採血や、点滴の留置針を患者さんに実施するには先輩5人に実施し、合格をもらわなければいけませんでした。
女性看護師の社会
急性期の病棟だったので、先輩がいつも忙しくしていて気軽に技術チェックしてもらえる雰囲気でなかったことです。看護師の間で、女性特有の派閥があったのも辛かったです。
失敗の思い出
採血のときに使う真空管の順番を間違えてしまい、途中で血液が凝固してしまいました。結局検査には使えなくなってしまったので、もう1度採り直させてもらいました。
患者さんが死ぬ恐怖
最初の数か月は、怒られてばかりでした。ただひたすら知識と技術を詰め込む時期でしたので、毎日必死でした。
やめたいとは思わず、むしろ新しいことを学ぶことが楽しいとさえ思っていました。
ですが、だんだんと重症の患者さんを受け持つようになり、長く看ていた患者さんが亡くなることが増えてきました。
気難しい方がやっと笑顔を見せてくれて認めてくれるようになったのに、徐々に衰弱していく姿は見るのが辛く、亡くなったときはショックでした。
その結果心身ともに堪えてしまいました。
「仕事」と割り切ることが難しくなったので結局1年ほどで病棟を辞めました。
次の職場は、直接死とは関わりのないところにしたかったので、クリニックで働いています。
新人は言葉に気をつけて
最初は問題ないのですが、新人看護師が数か月経って慣れるてくると、患者さんに馴れ馴れしい言葉使いや態度をとる新人さんが多いと思います。それを不快に思う患者さんもいるので、状況と立場を考えて行動してほしいと思います。
怒られて成長していこう
新人の頃は、とにかく何を言われても気にせず前向きにとらえることが大切です。そんな気持ちでいた方が大変なことも乗り切れると思います。
患者さんに対応する立場として、反省と改善は必要ですが、怒られる=自分に期待しているということです。
先のことを考えると嫌になると思うので、とにかく今日を乗り切る!精神で職場に行くことです。
それを繰り返すといつの間にか3か月、半年、と頑張れていると思います。